ロンリー・グラヴィティとSummer Tears Diary - ぼくらとアイカツ
ロンリー・グラヴィティ症候群を知っているか?
キミはロンリー・グラヴィティ症候群を知っているか?ロンリー・グラヴィティのBメロ完コピが不適切なオタ芸として退場処分に該当するのかという問題*1やAメロ歌唱者の周りをぐるぐる回って遊ぶ行為のことではない*2
ロンリー・グラヴィティはTVアニメ「アイカツ!」159話「ギャラクシー☆スターライト」やアイカツDCDに使用されたSFモチーフの楽曲で、ノリも良いし独特のクセになる振り付けも含めて高いライブ人気を集めている。ぼくも初めて聴いた時から大好き。
ロンリー・グラヴィティは歌詞にも出てくる様に「未知との遭遇」がテーマになっており小説の様な句読点と共に紡がれる歌詞は自分の想像を超えた未知との出会い、未知のドキドキによって軌道がズレた主人公の物語と読み取れる。
そんなロンリー・グラヴィティであるが2年前アイカツ!最終回の報に伴いロンリー・グラヴィティの主人公と、自分とアイカツ!との出会いを重ね合わせどうしようもないエモさと寂しさ、ヒトリで無重力空間においていかれそうな感覚に、
止まりそうボクのbroken heartしてしまった方は少なくないと思う。
こんな楽しい時がもっと、続けばいいのにな、インフィニティ。
近付く別れは薄情だな、止まりそう、ボクのハート。
───そんなロンリー・グラヴィティ症候群
そして迎える2018年3月
STAR☆ANISとAIKATSU☆STARS!の卒業によってこれまでの歌唱体制でのアイカツシリーズが、
───終わる。
アイカツは終わらない
前言撤回アイカツは終わらんよ。
概要説明がめんどうなので自ブログから引用、
アイカツ!が最終話のラストに至るまでゴールは新たなはじまりだと進み続けるSTART DASH SENSATIONな物語だったように、アイカツスターズ!もSTARDOM!のバタフライエフェクト引用 《ひとひらの蝶が はばたきを知り やがて風になる》の様に旋風を起こすため進み続ける人たちの物語だった。
3月でアイカツスターズ!が 区切りを迎えるとしても本編や楽曲を再解釈して学べること、汲み取れることはまだまだ星の数ほどあるでしょう。
なによりアイカツシリーズが誰かの "道しるべ" になることを目標としていたようにアイカツ!とアイカツスターズ!はすでに "わたしの道しるべ" として燦然と輝いているので、この先シリーズがどんな未来を歩もうと、大切なものはすでに受けとっているのです。
進むリリィと動かぬエルザ アイカツスターズ!星のツバサ概論 - →NOT ODAYAKA! より抜粋
格好つけた事を言うとTVアニメアイカツシリーズ本編の区切りに関してはいつでも受け入れる準備をしてきたし、アイドル活動にゴールはないこと(いつまでも新しく始まり続けること)がアイカツという常に現在進行形で特別な作品の本質であるので、寂しくはあるものの受け入れなければいけないものだと思います。
終わりからの始まりや
さよならからのまたね希望のレールは夢につながってる
乗り継ぎ自由にはばたける そのハート『lucky train!』
それでも──それでもあの2018年2月4日の17:52、
STAR☆ANISとAIKATSU☆STARS!のアイカツシリーズ卒業発表を受けそわそわと1時間くらいその辺を行ったり来たり、ヘラヘラした表情で頭の中事実を反芻したり、結局夜ボロッカスに泣いてしまったのはアイカツ本編とは違った歌唱担当アイドルの物語を追い続けてきたから。
アニメ本編や音楽ディスクは半永久的に残るしこれからの人生でも繰り返し反復し続ける。しかしライブの特別な空気感はその場で体感することしかできない。
そしてそれは武道館で終わりなんだ。
未来の途中 トランジット
アイカツ歌唱担当を追いかけて来た人はよく知っているしそうでない方はあまり知らないと思いますが、彼女たちが所属するDEARSTAGE Inc.は大手っちゃ大手だけど元が地下から這い上がってきた事務所で、現在もメジャーデビュー前のアイドルや芸能人の卵が多く在籍していて、STAR☆ANISやAIKATSU☆STARS!のメンバーもそんな感じで型にはまっていない未来の途中の人たちばかり。特にAIKATSU☆STARS!のメンバーに至っては演劇が主舞台の遠藤るか以外はアイカツの仕事がほとんどで武道館後の処遇も発表されていない。それこそ芸能界に残るかも定かではない進路選択の真っ只中だ。
一般公募中心に集まったAIKATSU☆STARS!は初ワンマン中野サンプラザ公演の時点ではSTAR☆ANISと兼任していた るかもな中心のチームであったし(魅惑のパーティーを魅てください)声量の安定しない未来みきや誰よりもガチガチな松岡ななせを抱えていた。
そんなチームが急成長していきリス子と並び堂々と笑顔でMove on now! を歌い上げるMF2016松岡や、かつてのムードメーカーから歌唱パフォーマンス含めもなが抜けたチームの精神的支柱にまでなったMF2017未来みきなど、メンバーの成長を公演を経るごとに実感し圧倒されアイドルって本当にすげぇなと思った。
そんな成長したメンバーと共にアニメがアイカツスターズ!に移行し最後に合流した新メンバーがせな・りえ、やはりそこは他メンバーとの実力差が大きくてアイカツ5周年特別楽曲アイカツメロディ!が発表された時虹野ゆめがその位置に相応しいのかという文脈以上に、堀越せなが霧島わか・遠藤るかと並び立てるのかというのがあって個人的には全然アガらなかった。
しかし今年のAIKATSU☆STARS!スペシャルツアー『MUSIC of DREAM!!!』でもっとも印象に残ったのは堀越せなのパフォーマンスとその歌声で、本当に感動したんだよね。
せなりえがはじめて一般客の前でガチガチのステージを披露した泉南イオンからイベントを経るごとに「成長したなぁ」と古参面をキメてきた訳だが、今回のツアーはそういう台詞を吐くのが烏滸がましいほど成熟されたものであり、はっきりいって圧倒された。
圧倒的なパフォーマンスでAIKATSU☆STARS! をずっと牽引してきた遠藤るかの領域にメンバー全員が追いついてきた、そういう特別なツアーだったと思う。
今の自分はアイカツ武道館で歌唱担当のセンター3人が並び立つアイカツメロディ!を誰よりも観たい自分に更新された。
青春の離別のSummer Tears Diar
そろそろ本題に入る。
ロンリー・グラヴィティの様に今回の歌唱担当卒業に宛てて化けた楽曲といえばSummer Tears Diaryでしょう。
歌唱担当卒業を受けてアイカツオタクによる様々な感傷ポエムが散見されましたが、その中で印象的であり自分自身ずっと抱いていたのは、アイカツを通して青春していたんじゃないかってことです。
たまたま当たったSTAR☆ANIS渋谷公会堂公演。正直遠征するほどのモチベーションかという気持ちを引きづりつつ、幕が開けばその世界に完全に引き込まれ新しい扉が開いた。そこから歌唱担当の成長やアニメ本編のストーリーを追いかけているうちにツアー全通するほどのモチベーションで、全力夢中になっていた。
それほど夢中になれたのはアニメの力以上に歌唱担当の成長を目の当たりにしていたからだし、理屈を超えた情熱で打ち込める対象があれば、それは幾つになっても青春と呼べる。
今じゃなきゃ駄目な事を今じゃなきゃ意味がない事を今の自分の全力でやればそれは青春なんだってアイカツが教えてくれた。
ちょっと話が飛んだがSummer Tears Diaryはそんな青春における離別の曲だといえる。
9月になれば 遠くはなれて 違う制服を着てるの
ココロだけ何故 先回りしてもう、切なさが溢れだす
いつかは思い出のなかで
キミを探しても気づけない日が来て
すれ違う人の顔に少しずつぼやけちゃうのかなオトナになれば 時間も距離もカンタンに越えられるのに
きっとそれには間に合わないの
なんて…、のみ込むオモイが痛いチクリ胸に 刺さったまま
癒えないでほしい 行かないでほしい ねえ
終わりかける 夏の傍で
言葉にならない願いが揺れてる どうか…『Summer Tears Diary』
ほんとこれなんです…
「オトナになれば 時間も距離もカンタンに越えられるのに きっとそれには間に合わないのなんて…、のみ込むオモイが痛い」なんだ。僕らは自分で思っていたよりオトナになれていなかった。
こんな楽しい時がもっと、続けばいいのにな、インフィニティ。
近付く別れは薄情だな、止まりそう、ボクのハート。『ロンリー・グラヴィティ』
僕もアイカツを通して色々なことを学びオトナになった気でいた節があるんだけどこの刹那さ(切なさ)にはどうあがいても抗いきれないし、まだまだ青春の痛みの真っ只中に居た。
しかしそれでも前を向かないとなんだよね。
そしてAIKATSU GENERATIONへ
皆さん1日3回は見てると思うんだけど(僕はしんどいので数回しか見れてません) AIKATSU GENERATIONのリンクを貼っておきます。
STAR☆ANIS & AIKATSU☆STARS! / AIKATSU GENERATION Music Video - YouTube
この曲に関しては語彙が消失するので語れないですが、「ありがとう」と「未来まで」なんだよね。
いつだってアイカツは現在未来進行形だったし、なによりそれを体現してきたSTAR☆ANISとAIKATSU☆STARS!の卒業報告後のつぶやきやブログが全て未来進行形の強いものばかりだ。
そして"AIKATSU GENERATION"って本当に嬉しいじゃない!
もちろん全てはDCDとTVアニメから広がったアイカツの《WA!》であるけどこうして歌唱担当固有の楽曲とMVが用意されたのは彼女たちが積み上げてきた成果の証であるし、そこに"GENERATION"という形で僕らも加わることが出来ているっていうのは本当に嬉しいことなんだ。
武道館では最後まで笑顔で……と思いながらもボロッカスに泣いてしまうんだろうけど、それでも最後まで全力で応援するし、彼女たちの進路がどうなるのかは分からないけどそれぞれの人生を応援したいって思う。
「サヨウナラ」じゃなくて、きっと「マタアシタ」だ。
この出会いに、ありがとう
アイカツ武道館一年後 後記
推しがVになったり実質6thなのに5thフェスが開催されたりV以外が退所してフリーになったりと、わけがわからない一年だったけどアイカツ武道館以後も現場が多く楽しく過ごしています。誰も他界しなくてよかったぁ。そしてやっぱクラシカロイドなんだよなぁ。
ちなみに#3月8日はSSA で僕はもう一度死ぬ予定です。