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おだやかじゃなかった備忘録

アイカツスターズ!感謝祭「We are STARS」の意外な選曲「ハッピー☆パンチ」に関するクソデカ感情

アイカツスターズ!感謝祭「We are STARS」がどういうイベントだったのか振り返った時、熱心なアイカツおじさんはどうして「ハッピー☆パンチ」が昼夜両部で歌われたのだろうという話題に行き着く。

それをアイカツスターズ!感謝祭のセットリストを見ながら所感と共に考えていきたいと思う。

アイカツスターズ!感謝祭「We are STARS」昼公演 セットリスト

1.STARDOM!(full)せなりえみきかなななせ

2.POPCORN DREAMING♪. (full)せなりえみきかなななせ

3.ハッピー☆パンチ(short)せなみき

4.ドリームステージ(short)かなななせりえ

5.スタージェット(short)せな

6.We are STARS!!!!!(full)せなりえみきかなななせ

7.スタートライン!(full)せなりえ富田美憂朝井彩加

8.MUSIC of DREAM!!!(full)せなりえみきかなななせ

9.Bon Bon Voyage!(full)出演者全員

 

アイカツスターズ!感謝祭「We are STARS」夜公演 セットリスト

1.episode Solo(full)せなみきかな

2.裸足のルネサンス(full)りえななせ

3.ハッピー☆パンチ(short)せなみき

4.Summer Tears Diary(short)かな

5.スタージェット(short)せな

6.We are STARS!!!!!(full)せなりえみきかなななせ

7.スタートライン!(full)せなりえ富田美憂朝井彩加

8.MUSIC of DREAM!!!(full)せなりえみきかなななせ

9.Bon Bon Voyage!(full)出演者全員

これまでのアイカツスターズ !関連の主だった有銭ライブはハルナツ感謝祭、MF2017、AIKATSU☆STARS! スペシャルLIVE TOUR2018、アイカツ武道館、アイカツシリーズ5thフェスティバル、であってるかな。実はスターズ!に移ってから札幌とか金沢のライブイベントにも出演したことがあるけれど、コンテンツとしての公式ライブイベントはこれくらいでしょう。(自分が行かなかったライブのセトリは見ないようにしてるけど@JAM2017のセットリストを今更ちゃんとみて頭を抱えてしまった)(ラ○ティスの祭りはとりあえず存在しなかった体で進めます)

 

自分や周りのピンチケのように行けるライブ全部行ってきた層とは違ってアイカツスターズ!の曲を聴ける機会って多くはなかった。ハルナツ感謝祭はキャパが小さかったし、ツアーは5大都市周ったとはいえ東京公演はチケット入手難度高めだった。武道館は平日2daysという厳しめの日程、5thフェスはどんなイベントになるのか想像出来ず見送った人もいたでしょう。

だからこそ今回は武道館やツアーの補完的な意味合いが見受けられた。武道館で歌えなかったPOPCORN DREAMING♪やドリームステージがそうだし、episode Soloに関しては両日歌ったもののDメロを省いた特殊(middle)構成だった。アイカツ武道館は2日間あったとはいえ、どうやっても全員が100%納得出来る選曲は不可能という苦渋の選択の中で練りに練られた最善のセトリだったと納得しているけど、一番の不満があるとすればDメロなしのエピソロはやはりありえない。何をどう削ってもそこだけは駄目でしょ。僕は武道館に「by myself 」を置き忘れたままだと言ってきた。だからこそ夜公演の初手エピソロのfullが確定した時は発狂してしまった。

またツアー2018では披露できなかった成長した虹野ゆめ(堀越せな)によるスタージェットや紳士淑女チケットが唯一実施されなかったツアー東京ファミリー公演でのみ披露されたレイ・リリィ(りえ・ななせ)の裸足のルネサンスshort verをfullで補完するという、ありえんわかりみに溢れるセトリにただ「臼倉竜太郎ッ!!」(音楽プロデューサー)と叫ぶことしか出来なかった。叫んでません。

(佐藤監督が最初に登壇された時「てるおーッ‼︎」とは叫んだ)

 

どうして「ハッピー☆パンチ」が選ばれたか

さて、ようやくハッピー☆パンチである。

熱心なアイカツスターズ!ファンほどハッピー☆パンチが一番意外な選曲だったように思う。個人的に勝手にHalloween Night Magicを警戒していたけど、限られた曲数の中で伏兵的なハッピー☆パンチが昼夜両部で披露されたという事実には明確な理由が必要だ。

ハッピー☆パンチでなければならかった理由、……それはアイカツスターズ!という作品が有するテーマであり感謝祭のタイトルにもなった「We are STARS」という言葉の意味に尽きると思う。そういうテーマを表す言葉として個人的に一番しっくり来たのはアイカツスターズ!96話のタイトルになった「みんなで輝く」だ。

アイカツスターズ!のストーリーにおいてミューズは孤独だ。デザイナーとアイドルの二人三脚が特徴だったアイカツ無印とは違い、衣装も楽曲も自分がどのようなアイドルになりたいかという原動力も、最後には全て自分で見つけなくてはならない孤独な闘い。そしてそういう境地を極めたエルザ フォルテ(または白銀リリィ)というアイドル。

しかし「みんなで輝く」を体現し続けた虹野ゆめは「孤独な太陽」エルザ フォルテを飛び越えた。絶対的な完璧さではなくみんなだからこそ出来ることの可能性を信じ続ける、そんな「みんなで輝く」ための歌がアイカツスターズ!感謝祭で選ばれた。アニメが完結した後に「We are STARS!!!!!」という「jewel star friendship☆」と並ぶアイカツスターズ!を体現した楽曲が生まれ、アイカツスターズ!感謝祭というイベントが生まれたことは奇跡であると同時に演者やスタッフ、ファンも含めた関係者みんなで輝き続けた成果でもあるのでしょう。

話が大きくなったがハッピー☆パンチの選曲に込められた想いはそれほど壮大ではないにしろ、大切な意味があると思う。ハッピー☆パンチは星のツバサ編の初期に実装された曲でアニメではゆめ・あこが歌っているがDCD版ではエルザ フォルテとゆめが歌っており、その頃から四ツ星とヴィーナスアークを繋ぐ歌になっていた。当時のアニメのストーリー上ではありえなかったエルザとゆめが楽しくポップなステージで互いに輝くという虚構と願いが込められていたのかもしれない。

歌唱担当の都合があったとはいえ、ここまで書いてきた選曲テーマを踏まえると「Forever Dream」や「The only sun light」は選ばれない。同様に「Dreaming bird」や「荒野の奇跡」が選ばれなかった理由にも納得出来る。孤高のアイカツを極めたエルザ フォルテと白銀リリィだが、アニメでエルザ フォルテが笑顔で輝くための最後のピースになったのはヴィーナスアークの4人で歌う「Bon Bon Voyage!」。リリィにとってはゆずと歌う「アニマルカーニバル」という、みんなで輝くための歌だった。今回ソロで歌われた「Summer Tears Diary」も香澄姉妹の絆が込められた歌だ。

アニメが完結した今エルザ フォルテの歌唱担当りさ(相沢梨紗)さんがこのようなイベントに参加されることは特に難しいのだろうけど、そんなりささんがツアーで(せな・みき・りさ)歌った「ハッピー☆パンチ」という選曲にはこのイベントに参加できなかった「みんな」への想いも込められていたのでは。限られた曲数と出演者の中で最大限アイカツスターズ!という作品を考え抜いた時「みんなで輝く」ための楽曲がこんなにも歌われたのでは。というちょっと強引な特大感情をイベント翌日自宅にてモヤモヤと考えていました。ライブのセットリストって色々な意味や想いが込められているはずなので、どういう意味があったのか想像すること自体が楽しいですし自分の中で何か大切な意味が見つかるかもしれません。ご静聴ありがとうございました。

 

アイカツスターズ!で「友達が出来ましたわ」

アイカツシリーズ5thフェスティバル2day最後の挨拶で諸星すみれさんが客席で見守っていた母に贈った言葉。

「お母さん、産んでくれてありがとう」

これを聴いた時にアイカツって人生だなって本気で思いました。諸星さんや他出演者やスタッフさんが人生を頑張ったからこそアイカツという作品が生まれその風はやがて5thフェスというセンセーションを起こし、アイカツ愛する人による最高のアイカツが生まれた。だからその日は「アイカツってやっぱ人生なんだわ」と泣いた。そんな異常な熱量と愛に包まれたイベントだった。

 

アイカツスターズ!感謝祭もどう思い返してみてもやはり異常な熱量と愛に溢れたイベントだった。ライブの間奏中も無限に高まり続ける客席の異常な熱気に、呼応されるようにキレを増し続ける歌唱担当のパフォーマンス。なにより最後の登壇者挨拶はまさに大感情爆発大会だった。

「夢は見るものじゃない 叶えるものだよ」という歌詞にいつも支えられてきた。キャラクター・声優・歌唱担当・スタッフ皆が同じ方向を向いていたからここまで愛に溢れる作品になった。アイカツスターズ!で叶った夢が沢山あるけどまだまだアイカツスターズ!で叶えたい新しい夢があるんだとそれぞれの夢を語った。

その中でも早乙女あこ役の声優 村上奈津実さんの挨拶が一番印象に残っている。

アイカツスターズ !がはじめての出演作だった村上さんにとってかけがえのない作品であること。そしてこの作品を通して、

「私、お友達が出来ました」

 

多分、これは役者というプロフェッショナルとしての模範解答ではないのだろう。でもこの率直すぎる言葉が一番心に響いたしそういう言葉を引き出した会場の雰囲気があたたかかった。なにより早乙女あこが言いそうな台詞そのものだったので泣いた。アイカツスターズ!が大切な作品になっただけでなく、アイカツスターズ!でかけがえのない友を得ることが出来た。そんなん人生じゃん。

トークパートにて声優陣全員率いてだるまさんがころんだを本気で遊んだり(しかも長尺)、M4(−1)に対する辛辣な塩対応など、どこまでもはっちゃけて歯止めの効かなかった日笠陽子が最後の挨拶でこの作品や関わるみんなが本当に大好きなんだと。5thの時にスターズ!のイベントをやりたいと言ったら本当に叶った。まだまだアイカツスターズ!で叶えたいことがいっぱいあると最大の愛を伝えてくれた。

宮本侑芽さん(だったかな?)、スターズ!の現場の雰囲気について親戚みたいな関係。久しぶりに集まっても変わらない。また、山口愛さんとは20年来の付き合い(共に劇団ひまわり所属)だけどはじめて共演して沢山お話をする事ができた。

前田佳織里さんは「仕事なんだけど現場に来ること自体が癒しになるような特別な現場であり私の原点」と。

元々一般のアイカツファンだったという立場から夢を叶え声優になった江口菜子さんは、「私、このステージに演者として立たって、はじめて知ることが出来たものがあります。ステージ前に精神を集中させている歌唱担当さん真剣な姿や、ブーツの無数の細かい傷から伝わる練習量。こういうことをもっとファンの皆さんにも伝えていきたい」と、ステージ裏の熱量まで伝えてくれた。

りえ(藤城リエ)は言葉が途切れ途切れになるみき(未来みき)を隣で優しく見守りながら自分の番になると空気をスパッと切り替えるように明瞭な口調で感謝を述べ、そして誰も触れていなかった、「(今日はここにいなかった)るかさん・みほちゃんともまた歌いたい」と最高にカッコいい台詞を簡単に言ってのけてしまったので、やっぱりアイカツの藤城リエは最強なんだよなと特大感情になった。

汗と涙のダブルビームで顔がヤバかったみたいな話を普段の中の人トーンで喋ってしまい若干スベったせな(堀越せな)は直後に、「実は練習中は大丈夫だったんですけど本番前にS4衣装用のブーツの踵が壊れてしまって…そしたら神スタッフさんが(本日不在の)るかさんの衣装も準備していて!右足はるかさん、左足はななせちゃんのブーツを履いてステージに上がったんです」と、ありえん感情エピソード大賞を披露して優勝してしまった。

アイカツスターズ!のイベントをまたやりたいという皆の熱意をまとめるように最後の挨拶となった富田美憂さんは、アイカツスターズ!の、「音楽」イベントを絶対にやりましょう!と皆の想いを代弁するように高らかに宣言してくれて、あぁ…ありがとうの生まれる光…

またイベントがやりたいですってのはアニメのイベントでは定番で、特によくあるのは皆さんの応援で二期が決定したら是非やりましょうみたいものだけど、この日例えばアイカツスターズ!OVAを作って欲しい、新曲を作って欲しいというような話は全然でなかった。(監督M4の新曲お願いします!とのいうのだけはあった)

 

アイカツオンパレード !に若干触れることはあっても皆が口々に言うのはアイカツスターズ !でまだまだ叶えたい夢が沢山あるということ。完結したことを皆が受け止めた上で、これまでのアイカツスターズ!で育まれたものの中からまだまだ大きな夢を見ることが出来る。5thに参加できなかった朝井彩加さんが念願の「りえ嬢」とスタートライン!を歌うことが出来たように、キャストさんが自分のキャラクターを一緒に作り上げてくれた歌唱担当さんと一緒に歌いたいと言ってくれた。これってアイカツなんですよ。アニメの最終回のように何事にも区切りは訪れるけど、それで何かを失った訳ではなくまた新しい夢を叶えるための第一歩を踏み出していける。

僕はアイカツスターズ!が世界で一番好きな作品だと言い続けてきたけど、正直アイカツ無印には人気やファンの熱量では絶対に勝てないのかなと、コンプレックスのようなものさえ感じていた。

でもこの日ステージにいた全ての演者と佐藤監督、そして熱い観客に、アイカツスターズ!が好きで好きで仕方ない人がこんなにいたんだと初めて実感出来た気がして、それが何より嬉しかった。

 

サヨナラはいらない

ずっとずっと …アイカツ!

未来もその先も

ずっとずっと…トモダチ!

さぁ、せーので

次のステージへと行こう…行こう!

 

アイカツスターズ !感謝祭「We are STARS」は僕らが本当のSTARS!!!!!になった記念日でありスタートライン!だ。

来年の今頃 どんな 景色みつめてる?

どこまで行けるか、なんてどこまで行ってみたいか次第でしょ